Kボールとは ~これまでの経緯~

「野球の国際的普及のために」

2004年の北京オリンピックを最後に、野球競技は正式種目から除外。
理由の1つに「国際的に普及していない」ことが挙げられていました。

当時国際野球連盟(IBAF)・山本英一郎筆頭副会長(故人)は、それ以前の1990年代からこの事態が起こることに大きな危機感を抱いており、 「安価で安全なボールで野球を世界に普及させたい」という思いから、 当時IBAFファウンダースクラブメンバーだった当連盟会長の志太勤と、 ボールメーカーのナガセケンコー株式会社・長瀬二郎社長とともに、2000年に「KENKO WORLD」(通称:Kボール)を研究、開発しました。

Kボールは、素材は軟式と同じゴムでできていますが、重さ・大きさは硬球と同様です。 中身が空洞であるため衝撃指数は硬球の1/3となっており、身体に当っても安全性が高いという特徴があります。

硬球により近いスペックのため野球競技の世界への普及に適しており、2000年から現在に至るまでアジア野球連盟(BFA)の公認球となっています。(カテゴリー:U12、U15)。

このような経緯から、当連盟は発足当初からU15日本代表チーム(現・侍ジャパン)の編成を担当し、アジア大会に出場しています。


「中学軟式と高校硬式の架け橋となるために」

国内においても、Kボールの普及に力を入れてきました。

志太会長は中学生のころ、東京六大学野球の選手として神宮球場でプレーすることを夢見て、 毎日のようにドロンコになってグラウンドを駆け回る野球少年でした。 高校に進学後、投手として甲子園出場を目指していた二年生のときに猛練習の影響で 「多発性関節炎」でボールが投げられなくなり、プレイを断念せざるを得なくなりました。

「私と同じような悲劇を、これからの子どもたちに繰り返してほしくない」
という強い思いのもと、中学3年生が軟式から高校硬式にスムーズに移行できるよう、 Kボールを使用した大会を発足当初より2017年まで主催してきました。

※2015年~2018年の呼称「KWBボール」は「KENKO WORLD BALL」の頭文字をとったものです。



国内大会はM号へ

2018年、軟式球の規格変更により従来のA号とB号が統一されて「M号」となり、 「硬式野球のプレイに近づける」という開発コンセプトがKボールの理念と近いことから、 同年より当連盟主催の国内大会はM号を使用させて頂くことになりました。

皆様のご理解とご協力を賜りますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。